モニタのEDID(解像度情報)をKVM本体に記憶させる機能の事です。
対応しているKVM製品は、電源ONの直後、KVM本体の起動準備中に自動的にモニタの解像度情報を読み取って、KVM本体に情報を保持します。 この機能を使って、KVMで選択していないポートのPCやサーバーの電源を立ち上げても、KVMがモニタの代わりにPCへ解像度情報を伝えて、適切に表示が出来るようになる仕組みとなっております。 更に、CS1768などホットキーによるビデオダイナシンクの手動更新機能が搭載されているKVMでは、何らかの理由でモニタを交換した、PC側がEDIDを読み込めなかった場合があっても、手動でKVM側の保存するEDIDを更新し直すことで、表示/解像度に関する問題を解決することが出来るようになっております。
WindowsXPの一部メーカー製ドライバまたは、WindowsVistaSP2以降、Windowsが起動準備中にVGA/DVI-D/HDMIのモニタに対してDDCでEDIDを読み取り、モニタ推奨の解像度で表示するというのが標準仕様になってからKVMにおいてこの機能が重要な要素となりました。
EDIDが取得できない場合は、PCによっては解像度変更が出来ない制限を掛けて640x480~1024x768で強制的に出力するほか、モニタが接続されていないと判断し映像が出力されない、モニタに対応していない信号形式で出力しないなどオンボードチップセットやビデオカード、ドライバによって様々な挙動がございます。
PCによっては「OS起動時のみ」「ケーブル挿抜」でしかEDIDを更新認識できない種類もあるため、KVM側の手動のビデオダイナシンク機能を有効にしても改善されない場合は、あわせてそちらもご確認ください。
Displayport形式のKVMは規格上、ケーブル接続時にPC-モニタ間のリンクトレーニング(ケーブル品質検証テスト)を行う必要があるため、ビデオダイナシンク機能は搭載はされておりません。代替機能として一部製品に「monitor re-detection(ポート切り替え時にモニタ再検出)」機能が搭載されております。 |