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Subject : 
EDIDモード(EDID Export機能)とは(ビデオ製品全般)
 
Description : 
「手動」「デフォルト」「自動」「リミックス」「カスタマイズ」などのEDIDがありますが、どのような意味でしょうか?
 
Solution : 
ATEN製品には「EDID エキスパート」機能が搭載されております。


この機能は異なるメーカー製のモニタやプロジェクターなどの映像機器を一つの映像システムの中で組み合わせて利用する時、共通して利用できる解像度を自動で検出したり、PC側へ送出する解像度情報(EDID)を編集することで、互換性に関する問題を解決するための機能となります。

別途紹介用ページがございますため、併せてご参照ください。


製品によっては使用可能なものが異なりますが、各モードの挙動と設定のポイントは以下の通りとなります。



・ デフォルト
(別名・ATENデフォルトetc.)

各メーカーモニタなどに互換性がある、弊社製品内にある汎用EDIDを出力機器へ伝送する、というモードとなります。
製品によってアナログ/デジタル専用、4K対応などEDIDの内容に違いがございますため、ご留意ください。

このモードは市場に流通している機器のEDIDの傾向を元に互換性のある独自EDIDを作成しています。
複数メーカーのモニターなどを組み合わせてご利用頂くケースや、EDIDを持っていないレガシーのプロジェクター、モニターなどを接続する時に、互換性の問題を解決させることができます。PC等からは実際に表示しているモニターの型番ではなく、「ATEN_VGA」、「ATEN_4KHDMI」などのような型番として表示されます。

※備考
弊社製ビデオスイッチャーはデフォルトモードでも、電源投入時にモニタのHDCP認証のためにEDIDを取得します。ただし、取得したEDIDは破棄し、スイッチャー内蔵のデータをソース機器側に伝送します。


・ ポート 1:
(別名・port1モード、etc.)

[ケース1・分配器、マトリクススイッチャー等]
分配器やマトリクススイッチャーなどのoutput1(VGA/HDMI出力などのポート1)に接続されたモニタや映像機器からEDIDを取得し、一度製品本体に保持してスイッチャーなどの入力側に接続された出力機器側に伝送するモードです。


[ケース2・延長分配器]
延長分配器のツイストペアケーブル側のoutput1(ビデオ出力1)に接続された延長先のモニタや映像機器からEDIDを取得し、一度製品本体に保持し、スイッチャーなどの入力側に接続された出力機器側に伝送する、モードとなります。

同じモニターやプロジェクターをのみを接続している場合、オリジナルのEDIDを使用するため精細な接続機器に対してもっとベストな画質の表示が可能になります。


・自動
(別名・Auto、オートモードetc.)

モード選択直後または、起動直後に接続しているモニタのEDIDを取得し、共通して使用できる解像度を算出して、ソース機器側に伝送する機能となります。
この機能の特長は、稼働中にモニタなどが接続された時に、再度接続している機器を調べ直し、ケースによっては対応解像度がリアルタイムで変わるという点です。
ただしモニタの増設などケーブル挿抜があった時には、瞬間的に黒画面が表示されます。
後述のリミックスモードも基本的に共通はしておりますが、挙動の違いがあるため併せてご参照ください。



・ リミックス:
(別名・remixなど)

モード選択直後または、起動直後に接続しているモニタのEDIDを取得し、共通して使用できる解像度を算出して、ソース機器側に伝送する機能となります。
自動モードと基本的な挙動は同じとなります。
この機能の特長は、自動モードと異なり、稼働時にホットプラグで新しいモニタなどが追加された時には再計算は行いません。
そのため、モニタの挿抜しても黒画面が表示される問題を回避することができます。
しかし、読み直しを行わない事から、増設するモニターによっては画面がにじんだり、表示できない事もございます。
EDIDを再度読むためには、EDIDのモード変更または製品の再起動が必要となります。


・ 学習:
(別名・EDID Learn、学習モード など)

このモードは延長先のモニタではなく、本体のHDMI OUTなどに接続されているモニタのEDIDを手動で取得するモードとなります。
デバイスが接続されたとしても、プッシュボタンが押されたりなど手動で学習させるまでは製品本体で解像度を新しく算出を行わず、本体内蔵のデフォルトEDIDがソース機器側に伝送するようになっております。
製品によってこのモードを使用する場合は、製品本体背面のEQ(ロータリースイッチ)を変更して頂いた後で、学習ボタンを押して頂く必要がございます。


・手動
(別名・manual など)

このモードは現在ではKEシリーズにて主に採用されているモードとなります。

このモードはレシーバーに接続されているモニタのEDIDを、特定のトランスミッターのみに接続されているPCなどの出力機器に送ることが出来るようになります。「自動」や「リミックス」モードを選択した場合、表示できなかったり1280x1024などの低い解像度しか共通する解像度がないケースでは、このモードを使用することで回避できる方法となります。

KEシリーズを使用している場合、使用方法は次の通りとなります。
・トランスミッターのプロパティにてEDIDモードを「手動」する。
・リモートユニットからメニュー画面にある、リスト画面内の「EDID」ボタンを押下する

※トランスミッターのビデオカードなどの仕様によって、ケーブルの挿抜時、OSの再起動時だけでEDIDを読み込みをするPCがありますため、このボタンをしてもPCなどでEDIDを読み直しを行わないケースもございますため、ご注意ください。

※このモードでは別の異なるモニターを組み合わせた場合、別のモニターで接続した時ににじんだ表示や画面が映らない事がございます。その場合は、再度手動で読み込みを行ってください。



・ カスタムモード
このモードではベースとなるEDIDから、独自のEDIDを作れるようになる機能となります。
「特定の解像度だけを表示させる」「非対応の機能を無効にすることで誤作動を防止する」などの使い方が出来るようになります。
他にも以下のような使い方となります。

スイッチャー製品はデータの保持は行われますがバックアップの作成が出来ない製品もございますため、VC080など弊社EDIDエミュレーターと専用Windowsアプリ「EDID Wizard」をご用意の上、バックアップ作成してください。

また、カスタムモードではVESA/CEAの規格フォーマット内での編集となります。以下の機能はございませんためご注意頂きますようお願い申し上げます。
・12345x67などVESA規格に無いオリジナルの解像度情報を作成する


(注意)
同じ型番ではないモニタを組み合わせて分配器などに接続していると、特定のモニターだけ映像がにじむ、黒帯が表示される、アスペクト比がおかしくなるなどの事象がございます。これは基準となるEDIDが他の機器にとっては適切ではない場合におこりうることがあり、「デフォルト」「自動」「リミックス」などのモードでは解決が出来ない事があります。その場合は「Port1」モードにした後にport1へ接続する機器を変えて、基準となるEDIDを変更するで解決する事がございます。
 
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